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アピステコラム

精密空調機

温度管理と湿度管理

製造プロセスにおける温度管理・湿度管理の必要性、温度管理・湿度管理の必要要件、安定した温度・湿度が維持できない原因と基本的な対策などについて説明します。

温度管理・湿度管理とは?

一般的に温度管理とは、食品・医薬品・原材料などの温度変化に敏感な商品を適切な温度に維持する仕組みを含む一連の運用業務のことを指します。そのため、温度管理や湿度管理には、次の要件が必要になると考えられます。

  1. 計測システム⇒温湿度を定期的に計測する仕組み
  2. 制御システム⇒温湿度をコントロールし安定させる仕組み
  3. 記録保存システム⇒温湿度データを記録・保管し帳票を作成する仕組み
  4. 運用管理システム⇒継続的に運用できる仕組み

たとえば、食品の場合は食品衛生法の改正でHACCPが義務化され、食品や原材料の厳格な温度管理と温度記録が要求されるようになりました。
医薬品は、厚生労働省が制定したGDPガイドラインにより、輸送・保管時の温度管理が必要になったため、「医薬品及び医薬部外品の製造管理及び品質管理の基準に関する省令(GMP省令)」を遵守して製造しなければなりません。

アピステでは、対象空間、特に製造プロセス内を適切な温湿度で維持し、安定させるために、最高の制御精度と安定性をもった空調システムが必要だと考えています。

温度管理・湿度管理はなぜ必要か?

私たちの日常生活の必需品である食品・医薬品は温度変化に敏感で、温湿度の変化によって品質や期限に影響が生じます。衛生面でも食中毒の防止、食の安全の観点からも温度管理・湿度管理は大切です。
また、私たちの日常生活を支える自動車・家電製品・デジタル機器類に搭載されている半導体・電子部品類をはじめ多くの部品・原材料なども、製造プロセスにおいて商品の性能・品質・歩留まりなどに大きな影響を受けるため、温度管理・湿度管理は最も重要な項目です。
さらに、さまざまな商品・食品・原材料は製造プロセスだけでなく、輸送・保管時においても必要不可欠なのです。
関連リンク:導入事例│精密空調・局所空調│株式会社アピステ

安定した温度・湿度が維持できない原因と基本的な対策

温度や湿度が安定して維持できない原因は、どんな環境条件の対象空間であるかによって大きく異なります。
屋内を前提に、一般的な原因を上げてみます。

周囲からの侵入熱が大きい

工場・倉庫内が暑い、ボイラーなどの熱源が近くにある、窓際からの直射日光が当たるなどの場所は、周囲からの侵入熱が大きく、対象空間内の温度・湿度は大きく変動します。

<基本的な対策>

  • 外壁などを断熱材に変更する、または二重パネル構造に変更する。
  • 断熱材を外壁などの隙間に埋めるか表面に貼る、または表面に断熱塗料を塗る。
  • 断熱板/遮熱板を設置する。

内部発熱が大きい

対象空間内の装置や工程自体が発する熱量が大きいと、対象空間内の温度・湿度は大きく変動します。

<基本的な対策>

  • 装置や工程自体を断熱し、別系統で排熱装置を設置する。
  • 空調・換気装置などを設置する。

気密性が低い

保管庫や制御盤など対象空間の気密性が低いと、隙間から高温/低温空気、高湿/乾燥空気が流れ込み、対象空間内の温度・湿度を変動させます。

<基本的な対策>

  • 空間や筐体の隙間をシールド処理やパッキンを貼り、気密性を上げる。

人や運搬車の出入りが多い

工場や倉庫など対象空間への人の出入りや納品出荷のための運搬車の出入りが多いと、出入り口から外部の空気が流れ込み、急激な温度・湿度変化を引き起こします。

<基本的な対策>

  • 開口面積を小さくし、開放時間を短くする。
  • 二重扉などで直接流入する外気の影響を少なくする。

空調などの制御システムがない

対象空間に冷暖房などの空調や換気システムがなければ、温度・湿度は大きく変動します。

<基本的な対策>

  • 換気装置を設置する。
  • 空調装置を設置する。

全体空調などで外気導入率が高く、夏冬や雨期などの調整が不適切

全体空調をしている工場や建物は、外気導入が必要なため、外気導入率が高くなることがあります。
また、季節ごとや雨天時などに適切な調整を行なっていないと、全体空調自体も外気の変動に左右されるため、室内の温度・湿度が安定しない要因になります。

<基本的な対策>

  • 適切なダンパー調整や切替を行なう。
  • 夏冬や雨天などの外気導入率の管理・調整の基準を設け、日々運用する。

対象空間内の機械・装置などの熱負荷変動が大きい

目標数量や納期、生産進捗やその他諸々の条件により、機械・装置などの稼働率は時期や時間により大きく異なることがあります。
そういった内部負荷熱の変動により、温度・湿度が安定しないケースが発生します。

<基本的な対策>

  • 稼働率をなるべく平準化するような生産計画に変更してもらう。
  • 空調・換気装置などを都度調整する。

温度コントロール・湿度コントロールとは?

温度コントロールとは、ある状態の空気を加熱・冷却で調整し、目標の温度にすることです。
湿度コントロールとは、ある状態の空気を加湿・除湿と加熱・冷却を組合わせて調整し、目標の湿度にすることです。

温度コントロールのことを温度制御、湿度コントロールのことを湿度制御ともいいます。

一般的に温度コントロール、湿度コントロールをするシステムを空調と呼んでいます。空調には、用途や目的によって、保健空調と産業空調に分類されます。

空調保健空調・・・・・・・人の快適性や健康維持を目的とした空調
産業空調・・・・・・・物質の品質や生産性の工場、人以外の生物の飼育を目的とした空調

保健空調における温湿度コントロール

保健空調は、人の快適性の向上や健康を維持することを目的とした空調で、人が生活する空間の空気をコントロールすることによって、体温調整を促進する働きをしています。
人の体感温度は湿度の影響を受けます。夏は湿度が低い方が快適に感じ、逆に冬は湿度が高い方が快適に感じるとされています。
一般的な快適温湿度範囲はアメリカ暖房冷凍空調学会(ASHRAE)により、ASHRAE規格として規格化されています。

 季節温度湿度
快適温湿度目安25-28℃50-60%
18-22℃40-50%

快適な温湿度範囲 標準有効温度と人体の関係

産業空調における温湿度コントロール

産業空調は、原材料・部品の品質向上、生産プロセスにおける生産性の向上が目的とした空調のことです。
産業空調は工業製品の生産プロセスにおいて品質や生産性・歩留まりなどに直接影響するため、生産設備の中でも特に重要です。
生産品目や生産プロセスによって、要求される温度・湿度・清浄度などの条件は異なります。

業界工程温度条件湿度条件
半導体フォトリソグラフィ22~24℃ ±0.2℃以下45~50℃ ±2 ~ 5%
ドライエッチング22~24℃ ±2℃以下45~50℃±5%以下
スパッタリング22~24℃ ±2℃以下45~50℃±5%以下
医薬品粉薬貯藏24℃ ±3℃以下30~50%
打錠24℃ ±2℃以下20~40%
マクロ分析・血清24℃ ±2℃以下50%
光学レンズ研磨25℃ ±2℃以下50℃ ±5%
印刷印刷24~27℃±5℃以下50℃±2%
裁断、乾燥、のり付けなど21~27℃45~50%
食品生パン24~26.5℃40~50%
原材料貯蔵26.5~29.5℃80~85%

アピステでは、精密空調機のPAUシリーズ制御盤用クーラーのENCシリーズを通じて、現場での温湿度に関する問題解決をご提案しています。

温湿度コントロールのための空調方式の選択

空調方式を大別すると、全体空調(セントラル方式)と個別空調(分散空調)とに分かれます。また、個別空調では、プロセス空調(精密空調)と一般空調(エアコン)とに分かれます。
工場などの一般的な産業用空調の中で、全体空調・精密空調・一般空調を比較してみました。製造プロセスの温度・湿度をシビアに管理する必要がある場合は、精密空調が圧倒的に適しています。

(目安)全体空調精密空調一般空調
温度精度▲±2~4℃◎±0.1℃△±1~2℃
湿度精度▲±5~10%◎±0.5~1%△±5%
イニシャルコスト
ランニングコスト
メンテナンス
個別制御

温湿度コントロールのための空調方式の選択

<局所精密空調のご提案>

アピステでは、以下の理由から製造プロセス向けに空間を限定した、局所精密空調のご提案をしています。

  1. ノンフロンモデルは、フロン規制対象外です。
  2. 簡単に導入・設置ができます。
  3. 高精度を実現します。
  4. イニシャル/ランニングコストが安くつきます。
  5. 省エネモデルが豊富です。
  6. 即納です。

<局所精密空調のご提案>


参考サイト

HACCP(ハサップ)|厚労省HP
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/haccp/index.html

食品 |厚生労働省HP
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/index.html

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