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地球温暖化

地球温暖化とは~メカニズムと取り組むべき課題~

地球温暖化とは~メカニズムと取り組むべき課題~

「〇〇市で最高気温を更新」
「××が23日連続で熱帯夜」
「スキー場に雪が降らずオープンがずれ込む」

こうした夏冬の異常気象に関するニュースは、年々増加しています。

気象庁の発表によると、1日の最低気温が25℃以上の“熱帯夜”の日数や1時間当たりの降水量が80㎜以上の“猛烈な雨”の発生回数なども増加傾向にあります。

これら異常気象の原因のひとつに、地球温暖化があることは今や多くの人が知っており、地球温暖化は、全世界に関わる環境問題として、たびたびニュースでも取り上げられます。ただ、そのメカニズムや世界的な取り組みを把握している人はそれほど多くないのではないでしょうか。

そこで今回は、地球温暖化のメカニズムや取り組むべき課題について、徹底解説していきます。

1.地球温暖化のメカニズム

地球温暖化とは、地球全体の平均気温が上昇することを指します。

気象庁によると、2018年の世界の平均気温(陸域における地表付近の気温と海面水温の平均)の基準値(1981~2010年の30年平均値)からの偏差は+0.31℃で、1891年の統計開始以降、4番目に高い値となりました。

世界の年平均気温は、様々な変動を繰り返しながら、100年あたり0.73℃の割合で上昇し、特に1990年代半ば以降、高温となる年が多くなっています。

地球の気温は平均15℃程度で、地球に生息する多様な生き物にとって暮らしやすい環境とされています。この環境を維持するために大きな役割を果たしているのが、温室効果ガスだと考えられています。

温室効果ガスは、大気圏にある地球全体を覆っている層であり、水蒸気や二酸化炭素、メタン、フロン類などの気体の総称です。太陽光の多くを地表が吸収し、温められた地表は熱(紫外線)を宇宙に放出しますが、この温室効果ガスが熱の一部を吸収して地表面に放射することで、適切な気温が保たれています。

しかし、大気中の温室効果ガスの濃度が増えると、熱が宇宙に放出される量が減り、地表付近の気温が上昇します。これが、地球温暖化の大きな要因のひとつと考えられています。

2.地球温暖化が問題視された理由

温室効果ガスの濃度は、燃料として石炭や石油が大量に使われ始めた18世紀半ばから上昇を始め、ここ数十年で急激に増加しています。その濃度の急増により、世界の平均気温が上昇していると考えられています。

世界の平均気温が上昇すると、様々な変化や影響が生じてくることが懸念されます。よくニュースなどで取り上げられているのは、北極や南極の氷の融解による海面の上昇です。

この30年でノルウェー、スウェーデン、デンマークの面積ほどの海氷がとけてなくなりました。1901-2010年の約100年間をみてみると海面が19cm上昇し、このままでは、21世紀中に最大82cm上昇すると予測されています。

海面が上昇すると、海抜の低い多くの島々で高潮による被害が大きくなります。海水が道路や住宅に入り込むだけでなく、田畑にも入り込むことで作物を育てることができなくなってしまいます。

また、陸地では、気温上昇により熱波や干ばつが発生して、それによる死亡や疾病の増加、また食料不足が懸念されます。同時に、水資源不足により、農業生産の減少から生態系への影響も出てくるでしょう。

こうした地球温暖化による影響は、世界規模の問題として、多くの国々でその対策が議論されています。

3.地球温暖化を防ぐための世界規模の対策

地球温暖化を防ぐための取り組みは、世界規模で行われています。資源エネルギー庁によると、日本の場合、省エネルギーやエネルギー資源の多様化が一定の成果を挙げているため、国際的な協力や貢献が必要だとしています。

地球温暖化対策を話し合う国際的な枠組みとして最も大きい気候変動枠組条約(UNFCCC)で、その最高意思決定機関である国連気候変動枠組条約締約国会議(COP)のもと対策会議が行われ、具体的な数値目標も示されています。

2015年に合意されたパリ協定では、各国の温室効果ガス6種の削減目標が定められ、世界の共通目標として以下の内容を掲げています。

“世界の平均気温上昇を産業革命以前に比べて2℃より十分低く保ち、1.5℃に抑える努力をする”
“そのため、できるかぎり早く世界の温室効果ガス排出量をピークアウトし、21世紀後半には、温室効果ガス排出量と(森林などによる)吸収量のバランスをとる”

引用元
経済産業省資源エネルギー庁「今さら聞けない「パリ協定」 ~何が決まったのか?私たちは何をすべきか?~」
https://www.enecho.meti.go.jp/about/special/tokushu/ondankashoene/pariskyotei.html
(2019年5月29日)

ある程度の影響を避けることはできませんが、パリ協定では、気温上昇を2℃以内に抑えることができれば、人類は温暖化がもたらす様々な影響と何とか共存できると考えられました。

そのため、温室効果ガスの排出量を減少させていくと同時に、すでに生じている悪影響への備えも並行して行なうことが大切です。

例えば、温暖化により森林火災が増えることで森林が減少し、大気汚染やさらなる温暖化を引き起こしています。こうした温暖化により引き起こされる問題も解決していくことが求められています。

私たちが個人として地球温暖化対策に取り組めることは限られていますが、冷暖房の温度に気を付けるなど、できることから実践していくことが重要だと言えるでしょう。

また、企業ができることは個人よりも大きく、可能な範囲で省エネや環境保全活動に取り組んでいく姿勢が求められます。

4.まとめ

地球温暖化は、地球全体の平均気温が上昇している状況のことを言い、大気中の温室効果ガスの増加が大きな原因とされ、世界の平均気温も上昇し続けています。

気温の上昇をきっかけに異常気象や人への健康被害など、全世界で様々な悪影響を及ぼしていて、高潮、熱波、干ばつなどでの被害も出ています。

現在、こうした深刻な問題を受けて、地球温暖化を緩和するための世界規模での対策会議が行われ、パリ協定などの条約により各国が目標を掲げて取り組んでいる状況です。

これを受けて、個人や企業でも省エネや環境保全活動に意識を向けて、取り組んでいく姿勢が求められています。


参考サイト

JCCCA “vol.5 世界で一番早く、そして深刻な影響が出ている北極”
https://www.jccca.org/trend_world/conference_report/cop10/cop10_06.html

気象庁 “世界の年平均気温”
https://www.data.jma.go.jp/cpdinfo/temp/an_wld.html

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