制御盤用クーラーの構造と仕組み

防塵構造のための「内部循環式2重箱構造」

防塵

当社制御盤用クーラーの構造は、内部循環式構造かつ、2重箱構造となっています。
そのため、粉塵・オイルミストのある環境でも盤内に汚れた空気を取り込まず、盤内をキレイな状態に維持することができるのです。

ポイント1:制御盤用クーラーの風の流れは、「盤内」と「盤外」の2系統あります。
ポイント2:制御盤用クーラー内に、密閉の2重箱(冷却室)があり、盤外と独立しています。
ポイント3:盤外放熱側の汚れた空気は、盤内には侵入しません
ポイント4:このため、盤内循環経路はIP54相当です。※ドレンパイプ部を除く

側面取付型

制御盤用クーラーで盤内環境をベストコンディションに!

制御盤用クーラーは制御盤内の電子機器を「熱」「粉じん」「湿気」から守り、生産ラインの安定稼働に貢献します。
最新のラインナップ、機能・特長はカタログでご確認ください。

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冷却・除湿のための「冷凍サイクル搭載」

冷却 除湿

制御盤用クーラーは、ルームエアコンの室内機と室外機がコンパクトに⼀体になった構造です。
室外機にあたるのが「凝縮器」、室内機にあたるのが「蒸発器」です。
凝縮器は、盤外に吸熱した熱を放出するので「放熱器」ともいいます。
暖かい風の出る室外機側のことです。
蒸発器は、盤内の熱を吸熱することで温度が下がり冷やされるため「冷却器」ともいいます。冷⾵の出るエアコン本体、室内機側のことです。
凝縮器や蒸発器は、熱交換器といい、熱が⾼温から低温に移動する性質を利⽤しています。
冷凍サイクルの中で、重要な役⽬をしているのが冷媒です。冷媒は、熱を運ぶ役⽬をしています。

冷凍サイクルを図で表すと以下のようになります。

冷凍サイクルを表した図
圧縮
常温の空気や⽔でガス冷媒を凝縮させ液化するためには、冷媒の温度をさらに上げる必要があるため、ガス冷媒を圧縮機内で連続して圧縮し、温度を上げて吐出します。
凝縮
⾼温⾼圧のガス冷媒は、周囲の空気や⽔で冷却されると凝縮して液化します。この時、凝縮器で熱交換された熱が放出されます。
膨張
⾼圧の液冷媒は、膨張弁で流れが制限された直後に⼀気に開放されて膨張することで、⼀部の液冷媒が蒸発する時に熱を奪うことで冷媒の温度が下がります。
蒸発
低温低圧の液冷媒は接触した空気から熱を奪って蒸発します。吸熱された空気は冷やされて、冷⾵として送り出されます。

ひとくち解説熱交換器の効率と冷えない原因

クーラーの冷却能⼒は、熱交換能⼒によって変動します。
熱交換器の効率は以下の要素で決まります。

①熱交換するモノとの温度差が⼤きいこと
②熱の伝わり⽅(熱伝導)が良いこと
③熱交換の接触⾯積が広いこと
④熱交換のための風量

上記から、クーラーの冷えなくなる原因は

・周囲の温度が⾼い⇒熱交換の温度差が減少(①)
・フィルタの目詰まり⇒放熱量が低下し、温度差が減少(①④)
・フィンの汚れ⇒フィン表⾯の熱伝導が悪化し、接触⾯積も減少(②③)
・ファンの⾵量が低下⇒放熱量が低下(④)

ということになります。
効率よく冷却し続けるためには、環境の良い場所での使⽤・定期的なメンテナンスが⼤切です。

安⼼快適な冷却・除湿のためのアピステ独⾃の「マイルド冷却」

制御盤用クーラーは大きく2つのタイプに大別されると考えられます。

速く冷やすクーラー「急速冷却タイプ」
制御盤内を速く冷却できた方が良いと考えるタイプが、急速冷却タイプの制御盤用クーラーです。

ゆっくり冷やすクーラー「マイルド冷却タイプ」
盤内機器が発熱し、盤内温度が上昇したら、少しずつゆっくり冷却した方が良いと考えるタイプの制御盤用クーラーです。アピステの制御盤用クーラーは、独自のマイルド冷却を開発当初からの商品コンセプトにしてきました。

下の空気線図は、制御盤内の温度が35℃/60%の状態を①急速冷却(吐出温度差=15℃)と②マイルド冷却(吐出温度差=8℃)で冷却した場合を比較しています。

・35℃/60%の露点温度     ≒ 26℃(露点温度を下回ると結露発生のリスクがあります)

・急速冷却の場合の到達温度   ≒ 20℃

・マイルド冷却の場合の到達温度 ≒ 27℃

急速急冷の問題点とは?
①過冷却のため露点温度を下回り、結露が発生しやすくなる。
②急激にドレン⽔が出てくる可能性がある。

マイルド冷却のメリットとは?
①露点温度を超えにくく、結露のリスクが⾮常に低い。
②急激にドレン⽔が出てくるリスクが低い。

急速冷却とマイルド冷却の違いを空気線図で表すと

急速冷却とマイルド冷却の違いを表した空気線図

結露発生条件特性

結露条件のグラフ

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