発熱の原因は熱損失

設備が止まる原因

設備の稼働率を上げる(=生産効率を上げる)には、まず設備を止めないことが必須です。設備が止まる原因は、機械的要因と電気的要因に大別されます。
設備が止まる理由(=設備の稼働率が上がらない原因)をひとことでいうと、「故障」「寿命」が大きな原因といえます。

設備の電気制御の中心は、制御盤です。
制御盤は、機械や設備全体を目的に合わせて制御するためのインバータ/サーボアンプ/トランス/ブレーカなどの駆動制御機器や電源変圧器類、配線用機器類などを配線し筐体に収納した装置です。

制御盤のトラブルは、おもに「熱」「粉塵」「湿気」の影響が大きいと考えられます。

熱
粉塵
湿気

つまり、設備を止めず稼働率を上げるには…
次のことが重要だと考えられます。 

熱・粉塵・湿気の対策をする

制御盤内の発熱の原因、発熱量の計算方法

電気機器に電源を入れると機器が発熱をします。
制御盤内では、特にインバータやサーボアンプなどの制御機器は使用頻度が多いだけでなく、発熱量も大きく、熱による劣化や故障が心配です。

そもそもエネルギーは最終的には熱になることが知られています。
代表例には、電気・光・機械などのエネルギーがあります。
現実的には入力されたエネルギーはすべて出力(=仕事に消費)される訳ではありません。入力から出力に変換する時に損失するエネルギーが熱になって発熱(=熱損失)するのです。

発熱量は以下の計算式で表されます。

発熱量入力エネルギー入力エネルギー×(1-変換効率)

上記の式の(1-変換効率)分を熱損失比と呼んでいます。

備考)制御機器の詳細の熱損失比は各メーカーが公表しています。
概算の発熱量は「盤内収納機器発熱量一覧」の記事をご覧ください。

インバータの発熱量

インバータはパワー半導体で、大電流が流れるので特に発熱が大きくなりやすい機器の一つです。

インバータも上記の計算式で発熱量を算出します。
一般的なインバータの変換効率を95%とすると、定格7.5kWであれば
7.5kW×(1-0.95)=0.375kW(=375W)となります。
この熱損失が制御盤内の発熱の原因となります。
熱損失比は機器や定格出力によって比率は異なりますが、一般的には定格出力が小さいほど熱損失比は大きく、定格出力が大きいほど熱損失比は小さくなります。
定格出力ごとの発熱量の目安は盤用熱関連機器工業会が発行する盤内収納機器の
発熱量目安を元に算出できます。

※インバータの発熱量は負荷率と使用率が低下すると減少するため、正確な発熱量はメーカーの仕様に従い算出する必要があります。

盤内収納機器 発熱量(一般的目安)
ACサーボアンプ 定格出力
〜0.1kVA 40%程度
〜0.5kVA 10%程度
〜1kVA 8%程度
〜3kVA 5%程度

〜5kVA 4%程度
〜11kVA 3.5%程度
〜22kVA 3%程度
 
インバータ 定格出力
〜0.4kW 12.5%程度
〜0.75kW 11%程度
〜1.5kW 8%程度
〜2.2kW 7%程度
〜3.7kW 6%程度

〜7.5kW 6%程度
〜11kW 5%程度
〜22kW 4.5%程度
〜30kW 4%程度
 

盤内収納機器の発熱量の目安はこちらをご参照ください。
→盤内収納機器発熱量一覧表

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