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世界の産業生産率をアップするインフラ整備 SDGs~目標9.産業と技術革新の基盤をつくろう~

世界の産業生産率をアップするインフラ整備 SDGs~目標9.産業と技術革新の基盤をつくろう~

道路、上下水道、電気といったインフラは、生活を支えるだけでなく、経済成長の基盤にもなります。

しかし、発展途上国を中心にインフラが未整備の地域はまだまだ多く、G20グローバル・インフラストラクチャー・ハブ(GIH)の試算では、2040年までに約15兆ドルのインフラ需給ギャップが発生すると言われています。

こうした状況から、SDGsでは産業とインフラに関わる目標を立て、インフラ整備と世界の産業化の促進に取り組んでいます。世界経済の成長のために求められているものを見ていきましょう。

1. SDGs目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」とは

2015年に国連サミットで採択されたSDGsは、持続可能な世界を見据えて17の国際目標を設定しています。

目標の9番目「産業と技術革新の基盤をつくろう」では、強靭なインフラ構築を通した産業化の推進を目指しています。その中で、産業とインフラに関わるターゲットがいくつか設定されており、今回は次の4つのターゲットについて見ていきます。

・すべての人が安価で公平にアクセスできるインフラを構築する
・GDPに占める製造業の割合を増加させ、後発開発途上国では倍増させる
・特に開発途上国における小規模企業の安価な金融サービスへのアクセスを拡大する
・資源利用効率を向上させ、クリーンな技術を通して産業の持続可能性を高める
※これらは、各ターゲットの要約になります。

次章から、経済成長に欠かせないインフラの現状と、インフラ整備で強化すべき製造業の実状、製造業の発展に必要な要素を詳しくご紹介します。

2. 産業発展とインフラの関係

インフラとは、経済活動を営む上で必要な社会基盤・施設の総称です。インフラが普及すると産業や経済が大きく成長すると言われています。

電気インフラを例に見ると、停電率が低い地域はGDP成長率が高いというデータがあります。まずは、世界のインフラ普及状況と、産業発展にインフラ整備が必要な理由についてご紹介していきます。

世界のインフラ普及率

国連広報センターによると、電気インフラがない未電化地域に暮らす人は11億人、交通インフラが不十分で全天候型道路(耐水性・耐熱性・耐衝撃性などを備え、様々な気象条件に対応した道路)に簡単にアクセスできない人は20億人以上いるとされています。

そうした地域は発展途上国に多く、特にアフリカや南米、南アジアで開発が遅れています。

同じく国連広報センターのデータを見ると、サハラ以南のアフリカには世界人口の約13%が住んでいますが、道路を使用した貨物輸送量は世界の2%もありません。

交通インフラの不足は地域同士の交流、生産活動の活性化、物資や人の安定的な輸送などを妨げ、経済の発展を遅らせる要因となります。

インフラ整備による経済への好影響

インフラと経済は密接に関係しており、インフラの未整備によって企業の生産性は約40%損失すると言われています。実際にインフラを整備してGDPが改善した例としてタイの東部臨海地域開発をご紹介します。

1980年代から円借款を通じて行われた本開発では、工業団地の造成と合わせて港湾・鉄道・電力・工業用水のインフラ整備も行われました。

財務省のデータによると、1995年には全国GDPに占める東部臨海地域の割合が9.87%だったのに対し、2010年には14.67%と3.81倍に成長しています。この15年間でタイ全国のGDP成長率は2.56倍だったため、タイ全体の経済成長率を上回る速度で経済発展を遂げたことがわかります。

インフラは生活基盤を支え生活水準を上げるだけではなく、経済成長を押し上げる効果もあるのです。

3. 産業・経済を発展させるために必要なこと

インフラ整備が産業発展に重要だとわかりましたが、インフラだけでなく経済発展には製造業の成長と金融サービスの整備が不可欠だとされています。

次に、それらの理由を見ていきましょう。

製造業の発展

製造業は雇用の創出に欠かせない産業であり、インフラと同じく経済成長に欠かせない要素のひとつです。実際、技術進歩が早く製造業の発達が大きい国ほど経済成長率が高いと言われています。

また、国連広報センターの報告では、生産加工と製造を行う中小企業は全世界の雇用の50~60%を創出しており、製造業で雇用が1件増えると他の業界で2.2件の雇用を生み出すとされています。

世界で多くの雇用を創り出す製造業が発展することで、他の産業にも好影響を与え、社会全体が成長していくのです。

しかし、国連によると製造業における1人当たりの付加価値は後発開発途上国で100ドルにすぎず、西欧・北米の4,600ドルには到底及びません。製造業への従事者を増やすだけでなく、技術を高めて高付加価値化することが求められています。

金融サービスへのアクセス整備

SMEファイナンスフォーラムによると、途上国の中小零細企業のファイナンスギャップ(必要な融資額と実際の融資額の差)は5兆ドルを超え、1億3100万人がニーズを満たす資金調達ができていないことがわかりました。

これは、中小零細企業が企業運営に必要な資金を調達できる金融サービスが普及しておらず、経済発展のブレーキとなっていることを表しています。

中小零細企業は世界の技術革新、雇用を支える強力な原動力です。彼らが信用取引を含めた金融サービスへアクセスできる状態を作ることで、より早期に産業化・経済発展が促進されます。

4. これからはクリーン産業も重要

国連の発表によると、2050年に世界人口が97億人に達すると言われており、生産活動にはより多くの資源が必要になると推測できます。しかし、資源の大半が有限で今後枯渇する可能性があるため、これまでと同じ経済成長を目指すのは難しく、途上国でも環境にやさしい経済活動が求められています。

持続可能な開発のためには、資源生産性を上げ、少ないエネルギーで効率的に生産活動を営む必要があります。

資源生産性とは、単位資源当たりの生産性を指します。今後、世界人口が増加すると、資源が不足し価格が高騰する恐れがあるため、有限の資源をいかに効率よく利用するかが重視されているのです。

資源価格の高騰の煽りを最も受けるのは、資金が乏しい途上国の人々です。途上国を含め、全世界で持続可能な開発を行うためには、クリーン技術を進歩させ、資源生産性を向上させることが重要です。

5. 先進国はインフラ供給や技術支援を

途上国の膨大なインフラ需要を踏まえ、2019年に開催されたG20大阪サミットで、「質の高いインフラ投資に関するG20原則」が承認されました。

「質の高いインフラ」とは開発途上国の成長の土台となるもので、以下のような特徴があります。

・使いやすい
・強靭性があり長持ちするため長期的なコストパフォーマンスが良い
・技術提供、雇用創出を通じて現地の人々の生活改善に貢献する

質の高いインフラ供給に関わる援助として、政府開発協力(ODA)があります。ODAでは公的資金を元にインフラ整備に必要な資金の提供と技術協力を同時に行い、途上国の成長をサポートする施策です。

前述したタイの東部臨海地域開発はODAを通じた円借款で行われており、他にもカンボジアへの水道事業人材育成、東ティモールへの道路施工・維持管理にまつわる技術指導などを行っています。

このように、先進国は質の高いインフラの供給・技術提供を通し、途上国の経済発展をサポートする必要があります。

6. まとめ

世界には、途上国を中心にインフラが未整備な場所が多く存在します。インフラは経済成長の一助となるため早急に普及させることが重要です。

また、経済成長に必要な産業化には、製造業の発展、金融サービスへのアクセス拡大、クリーン技術の発達が有効だと言われています。

先進国には、質の高いインフラの支援を通じて経済成長を推進することが求められています。

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