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正しいビジネス電話の受け方と応対方法

正しいビジネス電話の受け方と応対方法

新入社員が最初に習得すべきビジネスマナーの1つとして電話の受け方があります。

電話を受けて担当者に取次ぐだけですので一見簡単そうに思えますが、正しく取次ぎができないと先方に不快感を与えてしまいます。

そこで今回は、電話の受け方の基本から応用までをご紹介していきます。

社会人の初歩であり基本的な部分ですので、しっかりマスターしていきましょう。

1.電話を受ける前の準備と心構え

まずは、電話を受ける前の準備と心構えを3つご紹介します。

この3つをしっかり押さえておけば、少なくとも先方に不快感を与えてしまうことはなくなるはずです。

・3コール以内に電話を取る
・明るい応対を心がける
・メモ・筆記用具を手元に用意する

3コール以内に電話を取る

3コール以内に電話を取らなければならないのが、社会人としての不文律となっていますが、実はこれには明確な理由があります。

コール音を1回約3秒とすると、4コール以上鳴ってしまうと10秒以上繋がらない状態が続くため、心理的に待たされていると感じるとされています。

そのため、3コール以内に電話に出ることを心がけましょう。

また、万が一3コール以上待たせて電話を取った場合は、「大変お待たせいたしました。」など、必ずお詫びの言葉を伝えるようにしましょう。

明るい応対を心がける

明るい応対を心がけることも、電話を受けるうえで大切なポイントの1つです。

電話での印象が会社全体の印象に繋がりますので、先方からの第一印象を良くするためにも、明るい声のトーンで電話を受けるように心がけましょう。

ただし、クレームなどの電話だった場合は、明るい応対がかえって軽薄な印象を与えかねませんので、内容に応じて声のトーンを落とすなど、状況に応じた使い分けも大切です。

メモ・筆記用具を手元に用意する

電話を受ける際にメモ・筆記用具は欠かせないため、電話のすぐそばに置いておくなど、いつでも取れるようにしておきましょう。

また、筆記用具は黒ペンの他、先方からの電話で重要な部分を強調するために赤ペンなど色付きのペンを用意しておくと、担当者が後で伝言メモを確認する際に案件の重要度を視認できるため、とても親切です。

2.電話を受けた時に気をつけるべきこと

ここからは、実際に電話を受けた時に気をつけるべきことを見ていきましょう。

以下の5つに注意すれば滞りのない受け答えができるようになるはずです。

・必ずこちらから名乗る
・情報をあいまいにしない
・取次ぎは一旦保留にしてから
・かけた方が電話を切るまで切らない
・余計な情報を漏らさない

必ずこちらから名乗る

電話がかかってきて出た時には、必ずこちらから会社名や名前を名乗ることが鉄則です。

何も名乗らなかったり、「はい。」だけだったりした場合、先方は電話をかけ間違えたと勘違いしてしまう恐れもありますし、応対の悪さに不快感を示します。

そのため、「お電話ありがとうございます。」など一言挨拶を入れてから、「〇〇(会社名)の××です。」のように、会社名や名前を名乗るようにしましょう。

情報をあいまいにしない

先方の話が聞き取りづらく、正確な情報がわからない場面で聞き返すことを躊躇する人も少なくありませんが、聞き直さずあいまいなまま取り次ぐ方がマナー違反です。

この場合は、「恐れ入りますが、少々お電話が遠いようですので、もう一度おっしゃっていただけますか。」などと、お詫びを入れてもう1度話をしてもらうようにしましょう。

また、情報をあいまいにしないために、日時、場所、担当者名、連絡先、折り返しの有無など、間違いがあってはいけないものは必ずメモを取り、復唱確認することも大切です。

取次ぎは一旦保留にしてから

先方を待たせないために、保留する場合は30秒程度を目安にします。

中にはそれ以上待っても大丈夫という人もいますが、あまりに長く待たせてしまうことは失礼になります。

30秒を過ぎるようなら担当者から折り返しの電話をする旨を伝えましょう。

かけた方が電話を切るまで切らない

一般的には電話をかけた方が先に切るのがマナーですので、先方より先に電話を切ることはNGです。

ただし、会話が終了して数秒過ぎても相手が切らないようなら、自分からそっと切っても構いません。

その場合は、フックを指で押さえ、完全に切れたことを確認してから受話器を置きましょう。

余計な情報を漏らさない

電話を受けた時に取次ぐ担当者が不在としている場合、先方から携帯電話の番号を聞かれるケースや、行き先を尋ねられるケースもありますが、社内の情報を漏らすことは厳禁です。

携帯電話の番号を聞かれた場合は、「本人から確認を取って、必要な場合は折り返し連絡します。」などと伝え、不要な情報を漏らさない配慮が必要です。

また、行き先も営業情報などが類推できてしまうことが多いため、「外出しております。」程度にとどめておきます。

ただ、折り返しなどの都合もあるため帰社時間はなるべく正確な時間を伝えるようにしましょう。

3.電話を受けた時にありがちなシーン別の応対方法

ここでは、電話を受けた時に想定されるシーン別の応対方法をご紹介します。

これまでご紹介した項目を押さえておけば、問題なく応対することができます。

・担当者が不在の場合
・担当者が会議中の場合
・先方の声が小さくて聞き取りづらい場合
・社名/名前のみしか名乗らない場合
・クレームの電話の場合
・取次いだが担当者がなかなか電話に出ない場合

担当者が不在の場合

最も多いのが、担当者が不在としている時に電話がかかってくることです。

不在の理由は外出、出張、病欠、休暇などさまざまですが、いずれも担当者が不在である旨と、戻る日時を伝えて、折り返しなど今後の対応を伺い立てることが基本となります。

また、担当者と同じ部署だった場合は、「もし私でよろしければ代わりにご用件をお伺いいたしますがいかがでしょうか。」と担当者に代わって用件を聞くこともできますが、この場合は事前に担当者にこのような対応をしていいかを確認しておきましょう。

担当者が会議中の場合

電話を受けた時に担当者が会議中のこともあります。

一般的な担当者不在時の対応で問題はありませんが、社内で開かれている会議の場合は、前もって電話がかかってきた際に取次いで良いかを確認しておくとスムーズです。

また、取次がなくていいように言われた時に電話がかかってきた場合は、会議が終わる時間を伝え、折り返しの連絡が必要かなど今後の対応を確認しましょう。

ただし、緊急の用件の場合は、担当者と同じ部署の人で対応しても問題がないかを確認し、問題がなければ対応してもらいます。

同じ部署の人でも対応できなかった場合は、内線で担当者に対応を相談しましょう。

先方の声が小さくて聞き取りづらい場合

先方の声が小さすぎて受話器の音量を上げても聞き取りづらいことも多々あります。

この場合は、「申し訳ございません。お電話が遠いようでもう一度お願いいたします。」と聞き返します。

事実であっても先方の声の小ささを指摘すると失礼ですので、声が小さいのは電話や電波が悪いせいにすることがポイントです。

社名/名前のみしか名乗らない場合

「㈱〇〇ですけど・・・」「〇〇と申しますが・・・」などと、社名や名前のみしか名乗らない電話を受けることもあり得ます。

このようなシーンでも、取次ぐ前に社名や名前は必ず確認するようにしてください。
特に名前しか名乗らない場合は、取次いだら悪質な営業電話だったというケースも実際にあるため、「失礼ですが、御社名をうかがってもよろしいでしょうか。」などと、取次ぐ前に確認しましょう。

クレームの電話の場合

前の章でもご紹介したように、クレーム電話の場合は声のトーンを落として応対することが重要と話しましたが、それ以上に先方を待たせないことが大切です。

クレーム電話の場合は、先方を待たせる行為がさらに失礼を重ねることになります。

担当者がいる場合は迅速に取次ぐのはもちろんですが、不在としている場合はこちらがクレーム内容を受け、すぐに担当者に対応させ、先方の待ち時間を作らないことが大切です。

取次いだが担当者がなかなか電話に出ない場合

担当者が近くにいて電話を取次いだものの、忙しいなどでなかなか電話に出られないこともあります。

前の章でも説明したように、30秒以上保留にしてしまうと先方に失礼となります。

この場合は、「大変お待たせしております。〇〇ですが、もう少し時間がかかるそうで、折り返しお電話させましょうか。」など、もう一度保留していた電話に出て先方から今後の対応を伺います。

4.まとめ

新入社員のうちは上司や先輩社員への取次ぎがほとんどです。

今回ご紹介した電話の正しい受け方を押さえておけば、電話対応が不安な人も、先方に好印象な電話応対ができるようになります。

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