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制御盤用クーラー 周辺情報

2-1.冷凍サイクル

空調機や冷却装置に使用する冷凍サイクルの仕組みを説明しています。

(1)冷凍サイクルとは

1-3.冷却の原理」でものを冷やす原理を学んできました。物質は蒸発するとき大量の熱を周囲から奪い、凝縮するときは大量の熱を周囲に放出します。
この原理を踏まえると、空間を冷却し続けるためには、蒸発潜熱の大きい物質を冷たい液体の状態で冷却する空間に連続して供給し、蒸発させ続ける必要があります。そのためには、熱をもらって蒸発した物質から熱を奪い、元の冷たい液体の状態に戻す必要があります。
この時に、熱を媒介する物質を冷媒といいます。冷媒の状態変化や温度変化をコントロールして持続的に冷却を行う仕組みのことを冷凍サイクルといいます。

(2)冷凍サイクルの仕組み

ルームエアコンや産業用冷却装置では一般的に蒸気圧縮式冷凍サイクルが最もよく使用されます。四要素部品である圧縮機・凝縮器・膨張弁(キャピラリー)・蒸発器で構成され、システム内部は密閉状態で、冷媒が状態変化を伴いながら一定方向に循環して冷却を行います。

①圧縮

熱を吸収してきた気体冷媒をまた低温液体に戻して供給する必要があります。身近に使いやすい周辺の空気や常温の水を使用して冷却を行うには、冷媒が凝縮する温度がそれらより高くなければなりません。
圧力鍋の中の煮物は圧力を加えることで約120℃まで沸騰が起こらずに温度上昇します。このために高温で調理することが可能になります。
冷媒の場合も同様に、圧力を高くすることで凝縮温度を上げることができます。圧縮の工程では低圧・低温の冷媒を圧縮機で圧縮し、圧力を上昇させます。この時、圧縮熱も発生するため、温度も上昇し、高温・高圧の気体となります。

②凝縮

ルームエアコンでいうと、室外機にあたります。①で高温・高圧となった冷媒を凝縮器で周囲の空気や水で冷却し、凝縮させます。凝縮熱を放出するため、冷却に使われた空気や水の温度は上昇します。こうして空間内を冷やしたときに吸収した蒸発熱と、圧縮機から受けた圧縮熱をサイクル外へ放出します。
この時の冷媒は気体から液体に変化しますが、状態変化しているため温度は変化せず、高温・高圧液体となります。

③膨張

高温・高圧の液体の流れを膨張弁で制限したのちに開放するため、急激に圧力が下がります。この時、一部の冷媒が蒸発し、その気化熱で残り大部分の液体の温度も低下します。こうして低温・低圧液体へと変化することで蒸発器で容易に蒸発できる状態になります。

④蒸発

ルームエアコンでいうと、室内機にあたり、実際に冷却を行う工程になります。
低温・低圧状態の冷媒は蒸発器で周囲の空気から蒸発熱を奪って蒸発します。このため周囲の空気の温度は低下します。
この時、冷媒は液体から気体に状態変化するため温度変化はなく、低温・低圧気体となります。

表.冷凍サイクル中の冷媒の状態のまとめ

  四要素部品 冷媒の状態 温度 熱の移動
① 圧縮 圧縮機 低温・低圧気体→高温・高圧気体 低温→高温 +圧縮熱
② 凝縮 凝縮器 高温・高圧気体→高温・高圧液体 高温(一定) -凝縮熱
(=-蒸発熱-圧縮熱)
③ 膨張 膨張弁 高温・高圧液体→低温・低圧液体 高温→低温 熱の収支なし
④ 蒸発 蒸発器 低温・低圧液体→低温・低圧気体 低温(一定) +蒸発熱

 

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