技術編 「どこで調べたらいい?」をここで解決!ニッチな技術情報集

改正フロン法と管理者義務

フロン処理と法律について

管理者の責務
管理者は様々な責務を果たさなければなりません。

管理者が取り組むべき事項

フロン類を含む機器の管理者には「点検、点検の記録・記録の保存」の3点が義務付けられています。これは管理している機器(※注1)の規模(圧縮機に用いられる電動機の定格出力(※注2)が7.5kw以上かどうか)によって求められる点検の精度が異なっています。

  • ※注1 対象機器は、ひとつの冷凍サイクルを構成する機器の圧縮機に用いられる電動機の定格出力により判断します。例えば、ひとつの冷凍サイクルに2台の機器が使われている場合は、2台の合計の定格出力で判断します。
  • ※注2 ガスヒートポンプを用いた第一種特定製品及びサブエンジン方式 輸送用冷凍冷蔵ユニットについては、「圧縮機に用いられる電動機の定格出力」を「動力源となるエンジンの定格出力」に読み替えます。
  機器の点検 点検の
記録
記録の
保存
漏えい量
の報告
全ての機器の管理者 簡易定期点検
(機器を廃棄するまで記録も保存)

(1事業者1,000t-CO2以上漏えいの場合)
一定規模以上の管理者 簡易定期点検+有資格者※3の定期点検

点検について

管理者に求められる点検内容は、下記の通りです。
点検には、「定期点検」、「簡易定期点検」の2種類があります。

点検種別 対象機器と規模 点検方法 点検頻度
簡易
定期点検
全ての機器 目視確認 等
・製品からの異音
・製品外観の損傷、腐食、錆び、油にじみ
・熱交換器の霜付き 等
四半期ごと
(季節ごとの運転切り替えなどを考慮した点検)
定期点検 空調機器 50kW以上
(中央方式エアコン等)
有資格者※3による
1. 目視確認 等
2. 間接法
 ・機器の運転状況などの記録などから判断 等
3. 直接法
 ・発泡液で確認
 ・蛍光剤で確認 等
年に1回
7.5~50kW
(ビル用マルチエアコン等)
3年に1回
注3
冷凍機器
冷蔵機器
7.5kW以上
(冷凍冷蔵ユニット等)
年に1回
  • ※注3 3年に1度以上の定期検査とは、法施行後3年の間に1回以上の点検を言います。このため、法施行初年度に当該規模の機器の点検を一度に行う必要はありません。計画的な実施をお願い致します。

点検の記録と保存について

管理者には点検の記録と、その保存が求められます。
該当する機器ごとに、点検の記録をしなければなりません。

記録事項

  • ・管理者・点検実施者・修理実施者・第一フロン類充填回収業者※4の名称・氏名
  • ・点検を行った機器の設置場所及び当該機器を特定するための情報
  • ・フロン類の初期充填量
  • ・点検・故障時に係る修理の日時及び内容・結果
  • ・充填・回収の日時及び充填・回収したフロン類の種類の充填量・回収量  など

記録の保存期間

当該機器の廃棄まで保存

点検記録簿の例

国から点検記録簿のひな型が公開される予定です。

フロン漏えい時の対処について

もしフロン類が漏えいしていたとき、管理者は可能な限りすみやかに漏えい箇所を特定し修繕を行う必要があります。

フロン類の充填や回収は、都道府県知事の登録を受けている「第一種フロン類充填回収業者」が行います。※注4
修繕終了を確認する際、フロン類の「回収証明書」や「充填証明書」を受け取り、保管しなければなりません。

※注4 漏えい箇所の修繕が完了しない状況での充墳は禁止されています。

整備の流れの例

第一種特定製品の管理者→第一種特定製品の整備業者→第一種フロン類充填回収業者

算定漏えい量の報告

管理者は、漏えいしたフロン類の量に注意しなければなりません。
地球温暖化係数(GWP)で換算し、漏えい量を計算します。
この計算により、1,000トン以上の漏えいがあったときには、事業所管大臣への報告が必要です。

※3 有資格者の例

  • ・冷媒フロン取扱技術者(日本冷凍空調設備工業連合会、JRECO)
  • ・高圧ガス製造保安責任者(冷凍機械)
  • ・冷凍空気調和機器施工技能士
  • ・高圧ガス保安協会冷凍空調施設工事事業所の保安管理者
  • ・冷凍空調技士(日本冷凍空調学会)
  • ・高圧ガス製造保安責任者(冷凍機械以外)であって、第一種特定製品の製造または管理に関する業務に5年以上従事した者

※4 第一種フロン類充填回収業者

法施行と同時に、現行の「第一種フロン類回収業者」は、次の業者登録の更新まで充填行為が可能な「第一種フロン類充填回収業者」にみなされます。

第一種特定製品の廃棄時の対応について

廃棄時にはフロン類を適正に回収しなければなりません。

フロン類の回収は第一種フロン類重鎮回収業者のみが行うことができます。フロン類が確実に処理されたことを、「破壊証明書」もしくは「再生証明書」等の各証明書で確認する必要があります。

第一種特定製品を廃棄する際の責務

  • ・機器中の冷媒フロン類を都道府県知事の登録を受けた第一種フロン類充填回収業者に引渡(フロン類の引き渡しを中継する第一種フロン類引渡受託者に引き渡す場合も有)
  • ・回収を依頼する書面を交付、その写しを保存(3年間)
  • ・第一種フロン類充填回収業者から交付された引取証明書を保存(3年間)
  • ・第一種フロン類充填回収業者から回付された破壊証明書もしくは再生証明書でフロンの処理を確認
  • ・費用負担

廃棄の流れの例

第一種特定製品廃棄等実施者→第一種フロン類引渡受託者→第一種フロン類充填回収業者→破壊業者再生業者

お役立ち情報

違反したら ・冷媒フロン類をみだりに大気中に放出することは禁止です。
・違反した場合、1年以下の懲役または50万円以下の罰金の対象になります。
ノンフロン機器等の
導入について
・フロン類を使用した機器を所有する方は、その機器の新規導入や買い替えを行う際、より環境影響の少ない(低GWP)機器やノンフロン機器の導入を検討することが求められています。
技術編