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チラー 周辺情報 1-2.フッ素系不活性液体

1-2.フッ素系不活性液体

フッ素系不活性液体の種類や性質、主な用途について説明しています。

フッ素系不活性液体とは

フッ素を含んだ有機溶液の総称で、パーフルオロポリエーテル(PFPE)、パーフルオロカーボン(PFC)、ハイドロフルオロエーテル(HFE)などの種類があります。
商品として3M社のフロリナートTMや、ソルベイ社のガルデン®が流通しており、電気絶縁性が高く、化学的に不活性で、毒性もないため、様々な用途に使用することができます。

◆フロリナートTM(FluorinertTM)
3M社が製造するフッ素系不活性液体の総称。基本構造はパーフルオロカーボン(PFC)。 絶縁性能が高いことに加えて、熱伝導性が高く、電機機器の冷却用途として使用されます。

◆ガルデン® (GARDEN®)
ソルベイ社が製造するフッ素系不活性液体の総称。基本構造はパーフルオロポリエーテル(PFPE)。使用可能温度範囲が広く、品種によっては200℃を超える高温環境下でも使用できます。

フッ素系不活性液体の性質

◆電気絶縁性が高い

◆密度が高い(1650~1900 [kg/m3])

◆粘度が低い

◆熱伝導性が高い

◆熱的安定性が高い

◆化学的安定性が高く不活性

◆毒性が低く、不燃性のため安全性が高い

フッ素系不活性液体の代表的用途

上記性質により、フッ素系不活性液体には多くの用途に使用されていますが、代表的な用途をいくつかご紹介します。

①気密性試験

水分の侵入や、チップの電気的反応を防止するために、電子機器は完全な密閉構造にする必要があります。フッ素系不活性液体は粘度が低く、気密性を評価するのに優れているだけではなく、不活性ですので電子部品を腐食・変質させることがありません。
また、試験後の洗浄も不要なので、広く気密性試験の試験層の媒体として使用されます。

 

②溶剤・洗浄剤

フッ素系不活性液体は表面張力と粘度が低く、わずかな隙間にも浸透して隅々まで洗浄することが可能です。製品加工後の脱脂洗浄に用いられます。

 

③冷却

直接浸漬型冷却

フッ素系不活性液体は熱伝導性が高く、電気絶縁性、不活性などの特徴があるため、電子機器を直接液体に浸漬して冷却することが可能です。これは空冷の電子機器と比較するとはるかに効率がよく、設置スペースや冷却に必要な消費電力を大幅に削減することができます。
例)サーバの液浸冷却
2030年には100兆個以上のセンサーがインターネットにつながり、膨大なデータが収集されるようになると言われています。従来の空冷に代わり機器を丸ごと液浸冷却することでエネルギー消費を抑えて、かつ広大なスペースを使わずに、効率の良い冷却が可能になります。近年では著しく進化を続け、大容量化しているスーパーコンピュータの冷却にもこの冷却方式が導入されるケースもあります。

 

間接循環型冷却

フッ素系不活性液体を熱交換器で一定温度にコントロールしながら循環させ、間接的に対象物を一定の温度にすることができます。絶縁性が高いため電食を防止する効果が高く、メンテナンスが容易です。不燃性で安全性が高いため、クリーンルーム内の機器の冷却にも適しています。
例)各種半導体製造装置の温度制御
露光装置、ドライエッチング装置(電極)、スパッタリング装置、CVD装置など。
電気絶縁性に優れ、メンテナンス性を向上し、超低温から高温まで、幅広い温度に対応することが可能です。

 

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